新型コロナウィルスに関する影響は大きく、私たちの社会生活への影響も大きい。
特に小中高の一斉休校要請において、子どもたちだけでなく、保護者などの就業状況にも影響が出ている。今回はそれらに対して、企業や団体の支援策を「Renchan-CH」で配信している動画の内容を中心に紹介します。
なお、前回のブログ記事はこちら
【企業・団体】 子どもの学習に関する支援策
日本の企業や団体はオンライン学習の機能を活用して、動画配信等を無料開放するなどして、子どもたちの学習支援を行っております。
Z会グループのオンライン学習塾「アオイゼミ」、中高生向けの授業動画を無料公開 新型コロナ感染拡大を受け
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、政府が全国の小中高に休校を要請したことを受け、Z会グループの葵は2月28日、オンライン塾「アオイゼミ」の中高生向け授業動画を無料で公開した。公開期間は3月31日まで。利用には無料の会員登録が必要。
ITmedianewsより
スマートフォンアプリやPCブラウザで利用できる学習サービス。講師が平日夜に毎日授業を生放送する。科目は、中学生向けが英語、数学、国語、社会、理科で、高校生向けは英語、数学、国語のみ。4000本以上の授業動画をアーカイブしているという。
専門スタッフへ個別に質問できる機能の他、生放送する授業の内容をまとめた冊子を郵送するサービスも用意する。
オンライン教材・知育アプリ相次ぎ「無償提供」へ 休校要請に対応…「本当にありがたい」
文部科学省が全国の小中高校などに一斉休校するよう要請したことを受け、NPO法人「eboard(イーボード)」は2020年2月27日、オンライン学習教材を無償提供すると発表した。
J-castニュースより
IT企業の「ワンダーラボ」も28日、同社の知育アプリを期間限定で無料にすると発表した。
文科省は28日、3月2日から春休み開始日まで全国の小中高校などを臨時休校するよう、教育委員会などに要請する通知を出した。
それを受けNPO法人「eboard」は、休校となった公立学校やフリースクールなどの民間教育施設に対し、オンライン教材を無償提供すると決めた。
教材は映像授業とデジタル問題集などからなり、小中学校の一部教科に対応する。休校期間とその終了後1週間が無償となる。
ワンダーラボは、同社の5~10歳向け知育アプリ「シンクシンク」を3月のみ無料配信する。通常は「0円」「月300円」「月980円」の3コースあるが、すべて無料となる。既存の有料コース会員には当該期間分を返金予定だという。
同社が27日にツイッターで発表すると、約2万「いいね」と反響を呼び、「なんてやさしい!子ども1人で毎日何させたらいいか悩んでたところです(泣)」「本当にありがたい!来週からの家での過ごし方の選択肢が増えました!」などと書き込みが寄せられた。
LINE、学習動画や問題集を無償提供 新型コロナの臨時休校受け 学研などと連携
LINEは3月2日、メッセージアプリ「LINE」で、中高生向けに学習動画や問題集の無償提供を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が全国の学校に臨時休校を要請したことを受け、子どもの自宅学習をサポートする。提供期間は「新型コロナウイルスによる影響が終息するまで」としている。
ITmedia NEWS より
利用者は、LINE公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」を友だちに登録。トーク画面で学習する教科(国語・数学・英語・理科・社会)を選ぶと、学年や学習度合いに応じた動画を閲覧できる他、問題集や参考書にもアクセスできる。
国語・理科・社会の動画は、学習塾を運営する市進ホールディングスが制作・配信。数学の動画は、数学検定協会が監修し、教育コンテンツを企画・制作する教育情報サービスが提供している。英語の教材は、学研ホールディングスが運営している、LINE公式アカウント「Gakken英語合格トレーナー」へのリンクを掲載。利用者が同アカウントを友だちに追加すると、英語教材を無料で使えるようになる。
LINEは2019年12月、ITリテラシーやプログラミングの教育に取り組むため、一般財団法人LINEみらい財団を設立。今後も同財団公式アカウントの学習コンテンツを拡充し、学生の教育をサポートするとしている。
休校中の子供たちへ 大学や研究機関の広報担当がおすすめコンテンツを紹介
新型コロナウイルス感染症対策で多くの学校が臨時休校となるなか、デジタルコンテンツ集「科学技術広報研究会 臨時休校対応特別企画」が注目を集めている。「家庭で長い時間を過ごす子供達にぜひ見て欲しい、この機会に研究の最先端にふれてほしい」と、大学や研究機関の広報担当者のネットワーク有志が開設した。
「科学技術広報研究会 臨時休校対応特別企画」は、安倍首相によって一斉休校要請が出された翌々日の2020年2月29日に開設された。各大学・研究機関の広報担当者が、所属機関のデジタルコンテンツの中から、子供たちにぜひ見て欲しいと思う動画作品をピックアップした。
また、「小学生のための最新天文講座」(国立天文台)など、ライブで楽しめる特別授業も配信する。 公開中の作品は、ライブ配信される「特別授業」と7つのカテゴリで紹介されている。「さっと見られる映像」は、実験映像「超強磁場発生の瞬間」(東京大学物性研究所)、「人工光合成 水素・再生可能エネルギーを作る」(東京工業大学)、「”はり治療”ってどんなふうにするの?」(東京有明医療大学)、「好奇心に、駆られろ。Spark your curiosity」(名古屋大学理学部)、「Why Can’t We Get Power From Waves?」(沖縄科学技術大学院大学)、「フィロソフィアの扉」(熊本大学)など。
また、「のんびり延々と見たくなる映像」では、「みんなで数えよう・アフリカツメガエルの細胞分裂~受精から孵化まで~」(基礎生物学研究所×niconico)、「ゲーム系」では、iPad用アプリ「iPSマスター」(京都大学iPS細胞研究所)、「よみもの」では、「微生物病研究所からのコロナウイルス情報」(大阪大学微生物病研究所)、「工作」では、科学アート映像「Handmade Crystal Tree」(北海道大学CoSTEP)、「VR対応映像」では、「宇宙線研究所VR」(東京大学宇宙線研究所)、「講演会・サイエンスカフェ・成果発表などの映像」では、「サイエンス異種格闘技戦(2019/1/17)」(大阪市立大学)、「毛髪の再生医療をエンジニアリングしよう!」(横浜国立大学)など。以上は一例で、続々追加更新されている。 研究機関からも「アサガオの花色変化実験」(基礎生物学研究所)や「災害対応 ヒューマノイドロボット HRP-2改 【デモンストレーション1】」(産業技術総合研究所)など、好奇心を刺激する様々なコンテンツが紹介されている。
今回の企画、運営を行う科学技術広報研究会(JACST)は、研究機関や大学などの広報担当者が、所属する組織の枠をこえ、広報活動における課題を共有し、お互いに助け合い、共に成長していくことを目指したネットワーク。約80機関から約140名の広報担当者が参加している(2020年3月2日現在)。
参考:【科学技術広報研究会】休校中の子供たちにぜひ見て欲しい科学技術の面白デジタルコンテンツ大学ジャーナルオンラインより
神戸の学習塾がオンライン授業 休校中の保護者の声に応える
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、兵庫県内ほぼ全域の学校で臨時休校が続いている。休校中の小中学生の学習を支援しようと、自宅にいながらパソコンなどの端末で講師とやり取りができる「オンライン授業」に、神戸の学習塾が取り組んでいる。(西竹唯太朗)
神戸新聞NEXTより
神戸・阪神間や播磨地域など県内約100カ所に学習塾「エディック」を展開する「創造学園」(本部・神戸市中央区)。元々、自宅から遠いなどの理由で塾に通えない児童・生徒向けに、インターネットを使ったオンラインの授業システムを開発していた。
全受講生への導入を決めたのは、国からの休校要請があった2月27日。子どもの安全確保のため対面指導を取りやめ、受験直前の中学3年を除き、3月下旬まで休講することにした。代わりに、家庭で受講可能なオンライン授業を各教室で行えるよう準備を整え、5日からスタートさせた。
同社の木谷亮太執行役員(39)は「保護者からの『塾を続けてほしい』という声がとても多かった。休校中に“学ぶ”という習慣が途切れる可能性も高いので、導入に踏み切った」と話す。
教室の講師と自宅の塾生を結ぶのは、スマートフォンやパソコンなど。録画映像を使った授業とは異なり、双方向性がポイントだ。教室ではモニターに受講生の映像が映し出され、電子黒板への板書を共有し、書き込みができる。講師に当てられると受講生が問題を解答し、それに解説を加える-といった、対面同様の形で授業を進められるという。
初回の授業には小学6年の約60人が参加。受講した女子児童は「教室で授業を受けているような気分だった。みんなの顔を(画面越しに)見ることができ、やる気も出た」と話していた。
【行政機関】 子どもの学習に関する支援策
教育委員会などの行政機関もネットを活用して、学習支援を行うなどの取り組みが報道されております。
児童生徒の家庭学習、ネットで支援 熊本県教委
熊本県教育委員会は、新型コロナウイルスの感染を防ぐ臨時休校に伴い、自宅で過ごしている児童生徒の家庭学習を支援する特設ページをインターネット上に開設した。県立教育センターのホームページで閲覧できる。
熊本日日新聞より
同センターのホームページなどにあった教材を整理するなどして掲載。全国学力テストや県の学力調査の過去問題や、単元・領域ごとに分けたドリル集、英語の音声付き教材などがある。教材はいずれも小中学生向け。無料で利用できる。
臨時休校を受けて文部科学省が開設した学習支援サイトなどの関連リンクも掲載。県教委義務教育課は「休校中に取り組んでほしい教材をまとめた。不得意分野の学習にも役立ててほしい」としている。
熊本市教育センターのホームページでも、登録せずに無料で使える学習サイトを紹介している。(臼杵大介)
臨時休校、生徒はタブレットで“出席” 教員がICT活用し遠隔授業
新型コロナウイルスの感染拡大で休校になっている兵庫県豊岡市の近畿大付属豊岡高校・中学校で、情報通信技術(ICT)を活用した授業が行われている。教員はライブ中継で生徒に問いかけながら遠隔授業をしたり、グループ対戦形式の課題を配信したり、生徒たちが自宅でも意欲的に学べるように試行錯誤しながら取り組んでいる。(石川 翠)
神戸新聞NEXTより
「授業を始めます」。生徒のいない薄暗い教室で奥田幸祐教諭の声が響く。数式を映し出したホワイトボードの前に立ち、カメラに向かって説明を始めた。
同校では2018年度からクラウドサービスを利用して教員と生徒の情報共有をしており、昨年10月には全生徒にタブレット端末を配布。臨時休校となった今月2日からは自宅でのICT学習を始めた。
休校中の授業は教員によって進め方が異なる。奥田教諭は事前に授業時間を知らせ、定時になると自宅にいる生徒たちがタブレットを操作して“出席”する。
この時間は高校1年5組の38人が閲覧。「判別式を使った人は?」と問いかけると、パソコン画面に次々と「使いました」「はい、でも途方に暮れました」など、生徒からのメッセージが挙がる。生徒がマイク機能をオンにして発言すれば、ホワイトボード前のスピーカーから声が聞こえる。
授業を受けた男子生徒は「みんなと授業を受けている感じがする」といい、女子生徒は「この後の自習も気力が持ちそう」と話す。
教員によって活用方法は異なり、事前に作成した解説動画の配信▽宿題の疑問点に応える時間を設定して希望者が閲覧しにくる方法▽グループ対戦形式で課題に取り組ませる授業-などさまざまだ。奥田教諭は「ネット環境が家庭によって異なるため万全ではないが、休校中でも生徒の心が離れないような仕掛けを考えたい」と話している。
これ以外にも多数の支援が
今回紹介した以外にも、企業・団体や行政機関が支援しているものはたくさんあります。
次回は「子ども食堂」にフォーカスしたものを発信します。
日本の企業・団体・行政で協力して、この未知のウィルスに打ち勝って、また明るい日々を過ごせるようにしたいです。
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